2004年 06月 20日
チャイコフスキー「悲愴」/ヤルヴィ指揮(SACD) |
ネーメ・ヤルヴィはBISレーベルからドイツ・グラモフォンに移籍、シベリウスの交響曲全集を録音中とのことでしたが、今回、古巣のBISから久々に新譜が出ました。BISのロベルト・フォン・バール社長とは決裂していたと聞いていたのですが、メジャーレーベル不振のため、DGとの契約が終了に向かい、仲直りとなったのかもしれません。
いずれにせよ、演奏はまさにヤルヴィらしさ全開。カラッと開放的にオケを鳴らしてくれます。しかもこのゴールデンコンビですから、音色の透明感は抜群。テンポは概して速め、第1楽章展開部や、終楽章の最初のクライマックスなどもかなりのテンポ操作がありますが、そこはヤルヴィ、嫌みにならないようにうまくまとめています。
ただ、聴いていて「変わったなあ」と思えるのは、オケの上手さとBISの録音キャラクター。BIS躍進のきっかけとなったシベリウスの交響曲全集の頃と比べると、別のオケのようです。あの頃の録音では、演奏ミスがずいぶんと目立っていました。それに引き替え、今回のチャイコフスキーでは、欧米の一流どころと遜色のない立派なアンサンブルを聴かせてくれています。
また、録音の方も最新のDSD録音ゆえ、非常に滑らかで広がりのある音になっています。BISはソニーの古い業務用DATを頑固に使い続けていた(にも関わらず名録音を次々に輩出した)ことで知られていますが、隔世の感がありますね。もっとも、昔の録音のガツンと来る感じにも愛着はあるのですが。
今後、ヤルヴィ&BISがどういった活動をしていくのかは分かりませんが、今後もこのような高水準な録音がSACDで続々出されることを期待します。
■BIS/BIS-SACD-1348(SACDハイブリッド盤/マルチチャンネル対応)
■チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74「悲愴」,
■幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」op.32
■ネーメ・ヤルヴィ指揮 エーテボリ交響楽団
■録音:2004年1月23,24日,2003年9月1日 エーテボリ・コンサートホール
いずれにせよ、演奏はまさにヤルヴィらしさ全開。カラッと開放的にオケを鳴らしてくれます。しかもこのゴールデンコンビですから、音色の透明感は抜群。テンポは概して速め、第1楽章展開部や、終楽章の最初のクライマックスなどもかなりのテンポ操作がありますが、そこはヤルヴィ、嫌みにならないようにうまくまとめています。
ただ、聴いていて「変わったなあ」と思えるのは、オケの上手さとBISの録音キャラクター。BIS躍進のきっかけとなったシベリウスの交響曲全集の頃と比べると、別のオケのようです。あの頃の録音では、演奏ミスがずいぶんと目立っていました。それに引き替え、今回のチャイコフスキーでは、欧米の一流どころと遜色のない立派なアンサンブルを聴かせてくれています。
また、録音の方も最新のDSD録音ゆえ、非常に滑らかで広がりのある音になっています。BISはソニーの古い業務用DATを頑固に使い続けていた(にも関わらず名録音を次々に輩出した)ことで知られていますが、隔世の感がありますね。もっとも、昔の録音のガツンと来る感じにも愛着はあるのですが。
今後、ヤルヴィ&BISがどういった活動をしていくのかは分かりませんが、今後もこのような高水準な録音がSACDで続々出されることを期待します。
■BIS/BIS-SACD-1348(SACDハイブリッド盤/マルチチャンネル対応)
■チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74「悲愴」,
■幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」op.32
■ネーメ・ヤルヴィ指揮 エーテボリ交響楽団
■録音:2004年1月23,24日,2003年9月1日 エーテボリ・コンサートホール
by ucc3apde
| 2004-06-20 21:57
| SACD/DVD-Audio